バディ・ガイ(Buddy Guy)が第61回(2019年)グラミー賞を受賞しました。
部門はBest Traditional Blues Album(ベストトラディショナルブルースアルバム)です。
“Every time I accept an award like this, I do it for my friends who maybe didn't get em years ago, especially black people - the late Muddy Waters, T-Bone Walker, etc- they're still in my heart, & every time I look up, it's like they're looking down on me."- BG #BlackHistoryMonth pic.twitter.com/eUH8R0O5u4
— Buddy Guy (@TheRealBuddyGuy) 2019年2月11日
グラミー賞受賞スピーチです。
受賞アルバム
受賞アルバムは2018年6月にリリースされた『The Blues Is Alive And Well』です。
BG is honored to accept the 2019 #GRAMMY for #BestTraditionalBluesAlbum! Thank you to @RecordingAcad, to all of the special guests, to @rcarecords, and to everyone who helped make this record a success. From the bottom of our hearts, THANK YOU! #thebluesisaliveandwell - Team BG pic.twitter.com/hDptK0wmc8
— Buddy Guy (@TheRealBuddyGuy) 2019年2月10日
ビルボードのブルースアルバムチャートで1位(自身6作目)も獲得しています。
B.B.キング亡き今、ブルースの生きる伝説として今なおシーンをけん引しているバディ・ガイ。
そのプレイスタイルはエリック・クラプトンやジミ・ヘンドリックスなど多くのギタリストに影響を与えてきました。
今作は、81歳(アルバムリリース時)とは思えないエネルギッシュなボーカルと円熟のギタープレイを兼ね備えたアルバムです。
バディ・ガイは基本的にトラディショナルなブルースを演奏し続けるスタイルであり、今回のアルバムもそのスタイルが貫かれたものになっています(数曲R&Bあり)。
特徴としては
- キース・リチャーズとジェフ・ベックがギターで参加("Cognac")
- ミック・ジャガーがハーモニカで参加("You Did the Crime")
- ジェームズ・ベイがボーカル参加("Blue No More")
バディ・ガイをリスペクトした彼らのパフォーマンスも素晴らしく、聴きごたえのあるアルバムに仕上がっています。
過去のグラミー賞受賞歴まとめ
過去7回グラミー賞を受賞している彼。
過去の受賞歴はこちらです(時系列順)
- 『Damn Right, I've Got The Blues』(1991)
- 『Feels Like Rain』(1993)
- 『Slippin' In』(1995)
- SRV Shuffle(1996)※BEST ROCK INSTRUMENTAL PERFORMANCE(ベストロックパフォーマンス賞)
- 『Blues Singer』(2003)
- 『Living Proof』(2010)
- 『Born To Play Guitar』(2015)※Lifetime Achievement Award(グラミー賞生涯業績賞)も同時に受賞
- 『The Blues Is Alive And Well』(2018)
どのブルースアルバムも必聴ですが、特にオススメなアルバム・パフォーマンスをご紹介します。
『Damn Right, I've Got The Blues』
第34回グラミー賞(1991)を受賞したアルバムです。
バディ・ガイ好きなら必ず聴いていると言っても過言ではない名盤です。
このアルバムをきっかけに、彼のブルースギタリストとしての人気が急上昇することになります。
エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、マーク・ノップラー等豪華ゲストが参加。
また1990年に事故で亡くなったスティーヴィー・レイ・ヴォーンに捧げた、"Rememberin' Stevie"も収録しています。
個人的な聴きどころは、彼の刺さるような強烈なギターソロとボーカルのテンションの高さです。
「これぞバディ!」と言える内容です。
SRV Shuffle
第39回グラミー賞(1996)を受賞した、スティーヴィー・レイ・ヴォーンに捧げられたパフォーマンスです。
ジミー・ヴォーン、エリック・クラプトン、ボニー・レイット、ロバート・クレイ、B.Bキング、バディ・ガイ、ドクター・ジョン、アート・ネヴィルなどそうそうたるメンバーが集まっています。
それぞれのプレイも、特徴が出ておりさすがですね。
『Born To Play Guitar』
第58回グラミー賞(2015)を受賞したアルバムです。
2015年に死去したB.Bキングに捧げられた"Flesh & Bone"(ヴァン・モリソンがボーカルで参加)、マディ・ウォーターズに捧げられた"Come Back Muddy"なども収録されています。
若いころのヒステリックさは少なくなったものの、代わりに渋いボーカルとギタープレイを聴かせてくれる名盤です。
キム・ウィルソンがハーモニカで参加する"Too Late"と"Kiss Me Quick"の2曲も素晴らしく、ボーカルも全く衰えていません。
2月からツアーも
2/14の Rock Legends Cruise VIIを皮切りに、アメリカでのツアーが始まります。
80歳を超えているとは思えない、ハードなライブスケジュールですね。
LOOK OUT NOW! Buddy Guy and The Damn Right Blues Band are comin’ in hot! Where will we be seeing you!? - Team BG #thebluesisaliveandwell #buddyguy #springtour pic.twitter.com/Gg9vXeKUZM
— Buddy Guy (@TheRealBuddyGuy) 2019年2月5日
バディ・ガイの来日情報
残念ながら、彼の来日情報は現状発表されていません。
2012年にFUJI ROCK FESTIVALで来日してから、現在まで来日していません。
高齢なだけに体力的な問題などもあるのかもしれませんが、ぜひ再び日本でライブをしてほしいですね。
2015年にリリースした前作『Born to Play Guitar』はビルボードのブルースアルバムチャートで1位を獲得するなど、近年絶好調のバディ・ガイ。
今後も長生きして、我々リスナーに「ブルース」を伝え続けてほしいですね。
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