全国の左利きの皆様へ
こんにちは!とんでもくん(@guitar_blues_)です。
突然ですが、日本国民の約11%が左利きだと言われています。
「左利き」
その言葉は希少性と相まって、どこか優越感を感じさせますね。
その11%の内、ギター・ベースを弾いている、または始めようと思っている方は様々な事に苦悩していることでしょう。
なぜなら楽器も他の様々なモノと同様に「右利き」を基本に考えられているからです。
日本国民の89%が右利きであるから当然だと言えば当然でしょう。
今回は考えられる左利きギタリスト・ベーシストの苦悩、そしてその解決策を考えていきます。
左利きギタリスト・ベーシストの苦悩
まず初めに左利きの人が楽器を購入する上での懸念点を紹介します。
そもそも数が少ない
まず最初に挙げられるのはこちらでしょう。そもそも売っている楽器自体の数が少ないのです。
実際に楽器店に足を運んでみるとわかると思いますが、左利き用のギター・ベースを置いていない場合もあります。
またFenderをはじめとする様々なメーカーの製品ページを見ていただくとわかりますが、製品ラインナップの内、左利き用の楽器の割合は1割程度と非常に低いところが多いです。
参考までに、以下に主要ブランドの左利き用ギターの割合を記載しています。(製品ラインナップ等は2018年12月13日時点のもの)
Fender USA Stratocaster
- 右利き→75種類
- 左利き→10種類
全製品ラインナップの内、左利き用ギターは約12%です。
エレキギターの雄、ストラトキャスターですが、やはり左利き用ギターの割合は低いです。
Gibson USA Les Paul(Les Paul Junior含む)
- 右利き→106種類(種類が豊富!)
- 左利き→10種類
全製品ラインナップの内、左利き用ギターは約9%です。
Fenderのストラトと人気を二分する、Gibsonのレスポールもかなり割合としては低いです。
体感ではありますが、レフティのレスポールは楽器店でも中々見る機会がありません。
Martin standard series
何と全製品ラインナップに「LEFT-FRIENDLY」の文字があることから、すべてのモデルで左利き用ギターの生産に対応しているようです。
しかし、Gibsonのレスポールほどではないにしろ、やはり左利き用ギターはあまり店頭では見かけません。
以上、ギターの主要3ブランドのラインナップを確認しました。
他社と比べてMartinが左利きのギタリストに対して非常に親切であることは驚きでしたね。
通常のモデルより若干価格が高い場合がある
当然ですが、左利きのギターよりも、右利きのギターの方がよく売れます。そのため、メーカーも当然右利きのギターの生産に注力するので、右利き用に比べるとレフティモデルの生産数が少なくなるのは必然です。
以上のことから、レフティモデルは価格としては高くなる傾向があります。
教則本が分かりにくい
ギターやベースを始めたばかりの人にとっては意外とつらいところです。
教則本やYoutube等の教則動画に関しても、右利きの人向けに作成されていることが多く、また左利き向けのコンテンツがあったとしても質が伴っていない場合もあります。
また、Tab譜に関しても右利きの楽器での演奏を想定しているため、最初は混乱するでしょう。
右利き向けのコンテンツを利用する場合は、説明内容を一つ一つ自分の頭の中で変換する必要が出てきます。
左利き用の教則本はほとんど販売されていない為、基本的にはネットで情報を収集するのが良いです。
解決策
ギターを弾くときは右利きに転向する
上記のようにレフティは対応モデルが少なかったり、存在しいていたとしても右利きと比べて価格が若干高いことがあります。
もしあなたが左利きでこれからギター・ベースを始めようと思っているのであれば、右利き用の楽器を購入するという選択肢もあります。
初めてギター・ベースに触れるのであれば、利き手と反対の手で演奏したとしても難易度は同じであるからです。
右利き用の楽器での演奏に慣れることができれば、今後自分が購入できるギター・ベースの選択肢はかなり広がります。
自分好みの楽器をオーダーする
もしあなたが既にある程度ギター・ベースを演奏しているのであれば、今更右利き用の楽器に変更するのはナンセンスだと考えるでしょう。
自分の求めるスペックを満たしたギター・ベースを見つけることができないのであれば、楽器メーカーや工房に直接オーダーして特注モデルを作ってもらうという選択肢があります。
メリットとして完全に自分の好みの楽器を手に入れることができる半面、デメリットとしては価格がかなり高くなってしまうことでしょう。
また、オーダーのギターやベースはもし売ることになった場合、価値が極端に下がることもあるので、その点は念頭に置く必要があります。
以下でオーダーを受け付けている主要な国内メーカーをご紹介します。
齋藤楽器工房
Saito Guitarsでおなじみの齋藤楽器工房はレフティモデルのオーダーを受け付けています。
メニューの[ORDER]からオーダーシートをダウンロードして記入します。
Momose&Bacchus
ディバイザーが取り扱っているこちらの二つのブランドに関しても、レフティモデルをオーダーすることができます。
メニューの[会社概要]からオーダーメイドを選択すると、オーダーシートをダウンロードできます。
Sago New Material Guitars
Spitzの草野マサムネや、the pillowsの真鍋吉明の使用で有名なSago。
メニューの[Custom Order]からオーダーシートをダウンロードできます
左利き用ギター・ベースを専門に取り扱う楽器店を利用する
世の中には悩める左利きギタリスト・ベーシストの為に、レフティ専門の楽器店が存在します。
都内在住、もしくは都内へのアクセスが可能であるならば以下の楽器店をチェックしてみてください。
谷口楽器(東京都千代田区神田駿河台1丁目8 タニグチビル3階・4階)
もしくはネットショップを活用しましょう。
Amazonでレフティモデルを検索することができます。実店舗と比べて価格が安いためおすすめです。
もしくは石橋楽器店などの大手楽器店のネット販売もおすすめです。
大手であればアフターフォローもしっかりしているため、不安なく楽器を購入できます。
英語が多少使えるのであれば、海外の楽器店も見てみるとよいかもしれません。
アメリカのJerry's Lefty Guitarsは世界で最大のレフティ専門の楽器店です。
凄まじい量の在庫数です。見ているだけでワクワクしますね。
個性として受け入れる
身も蓋もないお話にはなってしまいますが、開き直って受け入れるという選択肢もあります。
左利きギタリスト、ベーシストというのはそもそもの絶対数が少ないことから、左利きであることはそのまま個性に直結するのです。
人並に弾けるようになったギタリスト・ベーシストが直面する悩みは「自分の個性とは何か」ということでしょう。言い換えると、一聴しただけで自分だとわかる音やリズムをどのようにしたら習得できるのかということです。
左利きのギタリスト・ベーシストは当然右利きの人とは弾き方が異なる(弦に対するピックの当たる角度等)ので、最終的なサウンドも違うものになります。
また演奏時のルックスの面でも、大多数の右利きの奏者と異なり左右対称となるので、それだけで目を引く事ができるでしょう。
個性という点においては、レフティはかなりのアドバンテージになると言えるでしょう。
希望!あの有名人も左利き
「左利き=個性」というお話をしましたが、唯一無二のプレイスタイルで有名になった左利きのギタリスト・ベーシストをご紹介します。
Jimi Hendrix
左利きのギタリストとしてまず真っ先に挙がるのは彼でしょう(右利きだったという説もありますが)。
しかし、彼は左利きでありながら、右利きのギターを上下逆にして使用していました(弦の順番は左利き用に張り替えている)。
理由としては諸説あるようですが、当時は左利き用ギターがそれほど流通していなかったことも一因としてあるでしょう。
手元を見ていただくとわかりますが、かなりブリッジ寄りをピッキングしています。
彼のギターサウンドはレフティギターと、この独特なピッキングによるところが大きいでしょう。
Kurt Cobain
「グランジ」という音楽ジャンルを確立させたバンド Nirvana のギターボーカルである彼も左利きでした。
レフティギターをかき鳴らす姿は、まさに唯一無二です。
Paul McCartney
The Beatlesのベーシストである彼は、世界一有名なレフティベーシストと言っても過言ではないでしょう。
バンド全体として見た際に、左右対称になるので見栄えの点でも良いですね。
紹介した左利きのギタリスト・ベーシストの楽曲は、Amazon musicで無料で聴く事ができます。
左利きは個性!!
左利きのギタリスト・ベーシストは、右利きに人には中々理解できない苦悩がありますが、それと同時にアドバンテージがあることをお分かりいただけたでしょうか。
左利きを活かすも殺すも自分次第ということですね。
左利きであることを武器にして、独創性のあるプレイスタイルを目指すのも面白いかもしれません。
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